人間の脳と学習の未来

本日は ATDのブログから、ドバイでエグゼクティブコーチングをされている

Ms.Seema Nagrath Menonさんの寄稿をご紹介させていただきます。


「人間の脳と学習の未来」

 https://www.td.org/Publications/Blogs/Science-of-Learning-Blog/2016/12/Your-Brain-and-the-Future-of-Corporate-Learning-Practices


 皆さんは、脳科学を学習に活用したり、学習の転移を効果的に促進しているでしょうか?

 学習管理のやり方やソリューションをうまく調整できない組織は、組織の成長や生産性に悩んでいるはずです。

 トップ企業は、従来型の学習を捨て、神経科学やテクノロジーを使ったより効果的なソリューションによってタレントを引き付け、パフォーマンスを向上させています。 

過去10~15年間の脳科学の発展に伴い、これまでにないほど脳に関する知識が得られています。 

認知科学や神経科学の研究により、学習がどのように行われるかに関する深い洞察が得られるようになりました。

 こうした洞察は、最近特に注目されはじめています。

このような洞察に基づいて、脳が自然に学ぶ方法を活用した学習ソリューションをデザインできるようになってきました。

 このような洞察を職場のタレント開発に適用することにより、企業は持続性のある競合優位性を手に入れることができます。

 学習の転移を確実にすることは、職場のタレント開発の専門家が直面している最大の課題です。 

しかし、、、学んだことを記憶に定着させる最良の方法とは、どのようなものでしょうか? 

ここでは、学習と記憶の促進に使える効果的なテクニックを3つご紹介します。 

 

①時間をあける学習と想起 

分散効果と想起は、記憶と学習を促進することについて認知科学の世界で分かっている最も強力な知見です。 

時間をおいた学習では、時間をあけて複数回コンテンツを学びます。

 これをはじめて説明したのは、19世紀の心理学者であるHermann Ebbinghausです。 

Ebbinghausは、学習には繰り返しが重要であるけれども、一度に繰り返すよりも、時間をあけて繰り返した方が、記憶の持続性が高いことを発見しました。  

分散効果(分散練習、インターバル強化とも呼ばれる)は、時間をあけて情報を与える方法として、多くの文献に記されています。 

基本的に、時間をあけることは、「つめこみ」の逆です。 繰り返し行う学習の時間間隔をあけるほど、情報を長期的に維持できるようになります。 

認知科学に基づくこの方法を使えば、時間をあけて情報の提示や練習を分散させることにより、知識をより強く定着させることができます。 

もう1つは、想起またはテスト効果と呼ばれている方法です。

情報を繰り返し思い出すことにより、その場で何度もくり返すよりも、長期的な記憶が促進されます。 実際、このような効果を考えると、テストやクイズは、学んだことをアセスメントするためのものではなく、効果的な学習ツールであると考えるべきだと言えます。 

想起練習と分散練習を組み合せれば、記憶の長期的保持に大きな効果をもたらします。 つまり、記憶を定着させ、学習の転移を生じさせるには、思い出すべき情報を積極的に想起する練習を時間をおいて行なう必要があります。 



 ②マイクロラーニング

 企業で分散想起による学習を効果的に行う方法の1つとして、マイクロラーニングがあります。 

マイクロラーニングでは、コンテンツ(情報や知識)を一定の間隔で繰り返し示すことにより、学習が効果的に強化されます。

 つまり、これは、バイトサイズのコンテンツを使って、継続的なテストや記憶の更新を行うことにより、記憶を定着させる方法です。 

このようなプログラムは通常、以前に行った学習イベントの重要ポイントからはじまり、特定のレベルまで記憶が定着するまで、テストや記憶更新のサイクルが繰り替えされます。

 情報の定着を最大化するには、各繰り返しの間に時間をおくことも重要です。  

マイクロラーニングを一貫した方法で継続的に提供すると、継続的な学習が促進され、時間をかけて知識が積み重ねられ、パフォーマンス向上をもたらす真の行動の変化が生じます。 



③ゲーミフィケーション 

学習のゲーミフィケーションも話題となっています。 
この方法を支持する人たちは、ゲームを使うと学習の転移を大幅に促進できると主張しています。

 コンピューターゲームと脳の可塑性の間の関連性も示されています。 

神経科学では、これは思いがけない見返りがゲームで得られることに関係していることが明らかになっています。 

この不確かさが、見返りに反応する脳の部分が刺激され、学習が促進されると考えられています。

 神経科学では、見返りを期待すると中脳のドーパミンレベルが上昇することが示されています。 

見返りを得られるかどうかが偶然の要素によって決まる場合、このレベルはさらに高くなります。

 このコンテキストにおけるドーパミンの上昇により、感情的反応と関与意識が高まる可能性があります。 

さらに、見返りを求める脳の回路をこのように刺激することによって、新たな記憶の形成が促進されます。 

ゲーミフィケーションを使って想起練習を行うこともできます。 

想起とゲーミフィケーションに関する多数の文献が存在します。 

ゲームが面白ければ、注意を引き付け、それが想起と組み合わされれば、長期記憶として定着します。 

脳は学ぶことを好みます。だから企業は、脳の学習能力を活用して、パフォーマンスを向上させることができます。 

科学的方法に基づく学習の取り組みを行うことにより、タレント開発も促進されます。  


いかがでしたでしょうか?上記3つはあくまでMs Seema氏がサンプルで示してくれたものであり、他にも認知科学に基づいた学習法が数多くあります。


UMUにできること。それはテクノロジーを使って脳・学習を結びつけること。
未来の学習はもうはじまっているのです。


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